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初音ミクその2


2009.05.31

概要
ローランドのミュージッククリエータで初音ミクを鳴らすあたりの備忘録その2です。だいぶ遅れて2回目になりましたが、引越しなどで環境と離れたためです。

本文
再生までの手順は前回の通りですが、久しぶりに環境を触った際に手順を書いておいて本当によかったと思いましたな。
というわけで、今回は実際に曲を作って再生するまでを画像をもとに紹介します。
なお、画像をクリックすると大きい画像が表示されます。



画像
まずはMIDIデータを作成します。
私は昔から使っていて手に馴染んでいるので音楽ツクールというソフトを使ってます。
著作権の関係上、問題ない曲を使用していますな。
ちなみに、大抵のソフトでは独自形式でデータを保存しますが、SMF形式で保存したファイルを使用してください。
編集用で独自ファイルで保存しても構いません。
あと、ミクで歌詞を入力するトラックと伴奏のトラックを入力します。
この画像の場合は、トラック1が歌詞用、トラック2が伴奏用です。


画像
これがミクの入力画面です。
MIDIファイルから歌詞用のトラックを読み込むのが一番楽ですな。
上のほうで発声とビブラートなどを設定し、下のほうでベロシティを設定します。
データを作成したらVSQファイルで保存されます。



画像
これが再生に使用するミュージッククリエータの画面です。
シンセラックなどの登録は「初音ミクその1」を参考にしてください。
多分このテキストをご覧の方のほとんどはMIDI音源は持ってないと思いますので、
音を再生するのはVSCを使用することになると思います。
まあ、作曲の時点でもう使用されているかもしれませんが・・・
ここで曲が始まるまでの小節数を調整して同時に発声されるように直します。
また、Track1のMが黄色くなっていますが、これはボーカル用のトラックに使用したので
発声しないためにミュートにしています。
ちなみに、Track2のほうが前に来てるのは、伴奏がボーカルより早く鳴るためです。

初音ミクで作成したデータ
さくら(日本古謡より)
(vectorさんにて配布しています)


脚注

音楽ツクール
MS-DOS時代から続く譜面入力ソフト。 かつてはFM音源用だったがwindows版からMIDIへと発展した。 PC98版から使っているのでなかなか手放せない。

SMF形式
Standard MIDI Fileの略で、MIDI機器への伝送信号を保存するフォーマットに従って記述されたファイル。 拡張子は概ね「mid」。

ベロシティ
velocity(速度)のこと。 MIDI機器が打鍵された鍵盤の速さで音の強弱を判別していたので 「速度」の語が用いられているらしい。 ちなみに、MIDIにはベロシティのほかに音量を変えるものとして マスターボリューム、エクスプレッションなどがある。 エクスプレッションは弦楽器などのように一つの音の中で音量が変わるときに使用する。 ちなみにベロシティはp(弱音)とf(強音)で同じ楽器の同じ音程でも違う波形を使うなどもあるので奥が深い。

VSC
Virtual Sound Canvas(バーチャルサウンドキャンバス)の略。 Roland社の伝説的MIDI音源のサウンドキャンバスを模したソフトウェア音源。 サウンドキャンバス(Sound Canvas、SCシリーズ)はそれ自体で項目を作らないといけないくらいの物なので ここでは触れない。

ミュート
MIDIでは「音を消す」の意。 器楽(バイオリン、トランペット)等では弱音器を指したりする。